社員の声STAFF VOICE

白柳 黎茄1

2019年入社甲板部 二等航海士

白柳 黎茄 REIKA SHIRAYANAGI

当社初の女性航海士。現状に満足せず常に成長をめざす姿が、乗組員たちの刺激に。

この仕事を選んだきっかけは何ですか?

イルカやクジラなどの海の生き物が好きだったので、元々は飼育員に興味がありました。ただ、実際に飼育員になれる人は少なく、門戸の狭い職業。そこで視野を広げて海に携わる仕事を検討するなかで、魅力的だったのが海上の仕事でした。自宅の近くに海上技術短期大学校があったことも、きっかけになったと思います。

船乗りの仕事は主に甲板部、機関部、事務部に分かれ、その中でも野生の動物や海の景色を眺める仕事ができる航海士を選択。海上技術短期大学校を卒業後に大窯汽船に入社し、社内初の女性航海士として夢を叶えることができました。

白柳 黎茄2

この仕事のやりがいは?

甲板手から二等航海士にキャリアアップし、任される仕事の重要度は格段に上がりました。キャプテンの補佐としてレーダーなどを確認し、他船との衝突を防ぐことや安全な航海、入出港の現場指揮を担う責任があります。まさに乗組員の命を預かっている仕事です。ひとつひとつの判断が命にかかわるような仕事は、陸上にあまりないと思います。日々大きな責任を感じるような経験ができるのは船乗りならでは。プレッシャーもありますが、その分やりがいも達成感も大きいのがこの仕事の魅力です。

今後の目標や夢は何ですか?

まだ航海士になったばかりで、実力不足を痛感しています。大きな目標を掲げるのではなく、学ばないといけないことを吸収し、仕事をきちんとこなしていくことが、今の私に必要なことだと感じています。

航海士という職業には、ゴールはなく、「一人前になった」と言えることはないと思います。それに、「一人前」というのは自分が判断するものではなく、周りから認められて初めて判断できるもの。常に向上心を持ち、成長を続ける中で、キャプテンをはじめ誰からも認められる航海士になっていきたいです。

白柳 黎茄3

職場の雰囲気について教えてください。

乗組員全員が、仲がよいですし、相談もしやすく、会話も弾みます。現在、乗船中の船の中で女性は、私ひとりなのですが肩身の狭さを感じることは一切ありません。女性だから…、男性だから…ということがなく、一人の人間として互いに接することを大事にしているのが、大窯汽船の働きやすさの理由だと思います。

今、大窯汽船では女性社員が増えてきています。私だけでなく海上で活躍している女性が多く、活躍の場がどんどん広がっています。性別に関わらず、切磋琢磨しながら自分が目指したい航海士や機関士に向けてチャレンジできる良い職場だと思います。

入社後一番思い出に残っている事は何ですか。

地元の静岡では雪がほとんど降らないので、北海道周辺の海域を航行中に雪を見たときは感動しました。寄港時に見た積雪の景色も印象的でしたが、大海原にさんさんと雪が舞っている海上での景色は言葉で言い表せないような美しさでした。

入社するまでは地元が大好きで、ほとんど県外に出ることがなかったので、寄港するたびに新たな土地や景色に触れることができます。仕事とはいえ、旅に出ているような気分も味わえ、寄港するたびに想い出が増えていっています。

今後どんな仕事に挑戦したいですか。

経験が浅い私にとって、今はすべてが挑戦のような日々です。その中で大切にしていきたいのは、今の状態や知識に満足しないこと。地形から気象、他船との見合い関係、航路まで、常に状況が変わっていくなかで正確な判断が求められるため、知識や経験には底がありません。
日々新たな学びを重ね、より良い仕事をしていくことが、航海士という職業には欠かせないことだと考えています。
狭水道での航海、他船が多い状況、天候や潮の流れの判断が難しい状況、どんな状況でも安全な航海ができるようになるために、今はキャプテンや先輩方から学びながら自分に足りない知識や技術を吸収し、それを高めていくことに専念したいです。

学校で学んだ事で、入社以降役立っている事はありますか?

白柳 黎茄4

海上では会社勤めと違って、仕事が終わっても家に帰ることはなく24時間一緒に生活することになります。もちろんプライベートの空間や時間はありますが、共同生活が基本です。
在学中、その共同生活を実際に体験し、多くの学びがありました。誰かがコミュニケーションを取らないと雰囲気が悪くなり、直ちに船内に影響が出ること。食事やお風呂のタイミングなどもルールを決めないと、トラブルになること。そして何より譲り合いが大切であること。
そうしたことをひとつひとつ経験したことで、長い海上での共同生活をストレスなく過ごすことができています。

最後に、応募される方にメッセージをお願いします。

船乗りの仕事は人間関係が厳しく、タテ社会の強いイメージ。と、よく言われますが大窯汽船は相談しやすく働きやすい環境です。
上司と部下、先輩と後輩の関係などは普通の陸上の職場と同じだと思います。
加えて大窯汽船では、誰もがお互いを尊重し、受け入れるような職場なので、陸上よりも良い関係があると思います。

また、船酔いに強い人だけがなれる職業というわけでもありません。私も船酔いをしますし、経験豊富な方も船酔いしていないわけでなく慣れているだけです。船酔いするから私には向いていない、人間関係が厳しそうだからやめておこうという、根拠のないイメージで諦めず、少しでも興味があるならぜひ挑戦してほしいです。やってみたいという気持ちがあれば快く受け入れて応援してくれる職場だと思います。

休日の過ごし方

HOLIDAY

  • 神社巡り

    神社巡り

  • 御殿場アウトレットからの富士山

    御殿場アウトレットからの富士山

  • 初めてのチョコレートバー

    初めてのチョコレートバー

白柳さんのある1日

DAY

白柳さんのある1日
23:00 起床
夜中の当直のために、身支度と仕事の準備をします。
0:00 勤務開始
夜中は航海士である私と甲板手が航海を担います。
4:00 業務終了
航海業務を終え、事務作業を行います。
5:00 就寝
すべての業務を終え、自由時間と就寝時間に。
10:30 昼食の準備
身支度をして、昼食をとります。
12:00 勤務開始
航海中は航海当直、停泊中は荷役の仕事をします。
16:00 業務終了
事務作業を行い、自由時間に。
17:00 夕食の準備
夕食やお風呂を済ませ、音楽を聴いたりyoutubeを観たりして自由に過ごします。
19:00 就寝
夜中の当直があるので、19時には就寝しています。

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